収録・再生方式

広帯域の信号を、2つの方式で収録・再生。

ソフトウェア無線機(USRP)を使った収録・再生には、ストリーミング方式と本体メモリ方式があります。

  • ストリーミング方式はSSDへ連続保存し、長い波形を連続再生できます。
  • 本体メモリ方式は、ストリーミング方式では転送が追いつかない広帯域の信号に使います。
  • 本体メモリ方式の収録は、1秒程度の短区間を本体に蓄え、収録後にPCへデータを回収します。
  • 本体メモリ方式の再生は、事前に転送した波形を繰り返しRF出力します。
  • ストリーミング方式と本体メモリ方式を組み合わせて、送受信を同時に行えます。

ストリーミング方式

SSDへ連続保存。SSDから連続再生。

長時間の収録・再生に適しています。収録できる時間はSSDの空き容量と保存データ量、再生できる波形の長さは保存済みデータによって決まります。

ストリーミング方式の収録と再生。上段は電波をUSRPで受信し、PC内蔵SSDへ連続保存。下段はSSDから読み出したデータをUSRPへ送りRF信号として出力。PCはノートPCまたはワークステーション。

収録受信しながら連続保存

USRPが受信したIQデータをPCへ送り、内蔵SSDに保存し続けます。

再生SSDから連続RF再生

SSDからIQデータを読み出しながらUSRPへ転送し、RF信号として連続出力します。

データとファイルの流れ

収録:同じファイルへデータを追記

ストリーミング収録。USRPからPCへ転送されたIQデータが、SSD内の同じデータファイルに連続して追記される流れ。

再生:ファイルからデータを読み出す

ストリーミング再生。PCのSSD内のファイルに保存されたIQデータを順に読み出し、USRPへ転送してRF信号として出力する流れ。

本体メモリ方式

PCへの転送が追いつかない帯域幅も、本体メモリへ。

本体メモリ方式。収録は対応するUSRPの本体メモリへ蓄積し、収録後にPCのSSDへ保存して次の収録へ。再生はPCから波形を事前転送し、本体メモリから繰り返しRF再生。内部は模式表現。

収録本体に収録し、後から回収

受信したIQデータをUSRPの本体メモリに蓄え、収録後にPCへ転送してSSDに保存します。

例えば、X420で200 MHz BWの信号を2チャネル同時に収録する場合、1回に収録できる時間は最大約4.3秒です。

繰り返し収録する場合は、収録 → PCへ転送・保存 → 次の収録の順に行います。これを間欠収録と呼びます。

再生読み込んだ波形を繰り返しRF再生

波形を本体メモリへ事前に転送し、その波形を繰り返しRF信号として出力します。再生中にPCからデータを送り続ける必要はありません。

本体メモリに保存できる波形の長さと、その波形を繰り返し再生し続ける時間は別です。

データとファイルの流れ

収録:収録した区間ごとにファイルを保存

本体メモリ収録。USRPのDRAMに収録し、収録完了後にPCのSSDへ転送する。収録と転送を繰り返すたびに、各区間が別のデータファイルとして保存される。

再生:事前転送したデータを本体メモリから繰り返し再生

本体メモリ再生。チャネルごとにPCのSSD内のデータファイルをUSRPのDRAMへ事前転送し、その後は本体メモリのデータを繰り返しRF再生する。

送受信を同時に行う

受信した信号を収録しながら、保存した波形をRF再生できます。
収録と再生には、同じ方式も異なる方式も選べます。

収録と再生の方式の組み合わせ
受信・収録送信・再生
ストリーミング方式ストリーミング方式
ストリーミング方式本体メモリ方式
本体メモリ方式ストリーミング方式
本体メモリ方式本体メモリ方式

受信側・送信側は、それぞれどちらか一方の方式を選びます。同じ受信側や送信側で、チャネルごとに方式を変えることはできません。

対応する組み合わせ・帯域幅・チャネル数は、機種・FPGA・PC構成によります。

用途に合わせた方式の選び方

ストリーミング方式と本体メモリ方式の比較
選ぶときの着眼点ストリーミング方式本体メモリ方式
どんな収録に向くか長い時間、連続して信号を収録したい広い帯域の信号を、短い区間に絞って収録したい
収録中のデータの流れ受信したデータをPCへ送りながらSSDに保存します。USRP内部に蓄えたデータを、収録後にPCのSSDへ保存します。
収録データの保存収録開始から終了までの連続した信号が、チャネルごとに一つのデータファイルになります。設定により、複数のファイルに分割して保存することもできます。1回に収録した区間が、チャネルごとに一つのデータファイルになります。繰り返し収録すると、収録した区間ごとのファイルが残ります。
繰り返し収録するとき転送・保存が追いつく条件では、途切れず収録できるPCへの転送・保存・次の収録の準備中は、収録に空白ができる
どんな再生に向くかSSDに保存した長い波形を連続して出力したい本体メモリに収まる波形を繰り返し出力したい

対応方式・帯域・時間・同時動作は、機種・FPGA・PC構成によります。必要な帯域幅・チャネル数に合わせて構成を確認します。

方式と使い方に合わせたシステム構成

必要な条件に合わせて、当社が構成をご提案します。

ストリーミング方式では、B2x0はノートPC、それ以外は小型ワークステーションが基本です。本体メモリ方式では、対応機種・接続構成によりノートPCも使用できます。